「結婚の予定はないけれど、一度はウエディングドレスを着てみたい」「結婚式を挙げなかったことが、心のどこかにずっと残っている」。そんな思いから注目されているのが、自分一人が主役になるソロウエディングです。耳にする機会は増えましたが、費用はいくらかかるのか、何から準備すればよいのか、家族や友人を呼んでもよいのかなど、わからないことも多いのではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、ソロウエディングは既婚・未婚や年齢を問わず、誰でも自分のために挙げられる結婚式です。主流はプロのヘアメイクとカメラマンによる写真撮影で、スタジオで撮るか、宿泊付きのプランを選ぶかによって費用も所要時間も変わります。決まった作法が少ないぶん、「何のために残すのか」を最初に決めておけば、プラン選びも衣装選びも迷いにくくなります。
この記事では、ソロウエディングの意味と基本の形、選ばれている理由、費用の目安、相談から写真の受け取りまでの流れ、ドレスとヘアメイクの選び方、推し活や女子会での楽しみ方、そして家族や友人を招く・招かれるときのマナーまで、順番にお伝えします。
・ソロウエディングの意味と、フォトウエディングとの違い
・スタジオ撮影型と宿泊付きプランの費用の目安と、見積もりで確認したい項目
・相談から納品までの流れと、ドレス・ヘアメイクの選び方
・推し活や女子会での楽しみ方と、家族や友人を招く・招かれるときのマナー
ソロウエディングとは?結婚していなくても挙げられる「自分のための式」
「ソロ」は一人の意味。主役も見届け役も自分自身
ソロウエディングは「一人で行う結婚式」のことだと考えて問題ありません。パートナーの有無に関わらず、自分自身のためにウエディングドレスや白無垢を着て、その姿を残すセレモニーです。
「ソロ(Solo)」はイタリア語で「一人」を意味する言葉で、「結婚式に再挑戦」というコンセプトとともに、数年前から話題になってきました。結婚式というと、二人が誓いを立ててゲストに祝ってもらう場という印象が強いかもしれません。ソロウエディングはその枠を外し、「花嫁姿の自分を見てみたい」「人生の節目を形に残したい」という個人の気持ちを真ん中に置いています。
よくある誤解が「独身の人だけのもの」というイメージです。実際には既婚・未婚を問わず利用でき、結婚式を挙げないまま入籍した人が、改めて一人でドレスを着るという選び方もできます。「結婚式に再挑戦」というコンセプトは、まさにそうした気持ちに応えるものです。
年齢や結婚の有無による条件も一般的には設けられていないため、「この年齢で着てもいいのかな」と遠慮する必要はありません。ただし、サービスによってはプランごとに利用条件や対応できる内容を細かく決めていることもあります。気になる点があれば、申し込みの前に問い合わせて確認しておくと安心です。
ソロウエディング=パートナーの有無に関わらず、自分自身のためにウエディングドレスや白無垢を着て、プロのヘアメイクとカメラマンの撮影で姿を残す結婚式の形。「ソロウェディング」と表記されることもあり、意味は同じです。
基本の形は「衣装・ヘアメイク・プロの撮影」の3点セット
ソロウエディングの基本形は、ウエディングドレスや白無垢を着て、プロのヘアメイクを受け、カメラマンに写真を撮ってもらうというものです。何から考えればよいか迷ったら、まずはこの3点がそろったフォトウエディング形式から検討すれば、大きく外すことはありません。
写真撮影が中心になっているのは、一人で挙げる式の目的が「誓いを誰かに見届けてもらうこと」よりも「その日の自分の姿を残すこと」にあるからです。形に残る写真があれば、時間がたってから見返したり、離れて暮らす家族に見せたりすることができます。
やりがちなのが、「一人だから簡単に済むだろう」と準備を後回しにすることです。衣装の形や色、ヘアメイクの方向性、撮影する場所など、検討する項目は二人で撮るフォトウエディングと大きくは変わりません。スタジオで撮るのか、屋外のロケーションで撮るのかによっても、選ぶべき衣装や当日の段取りが違ってきます。
なお、挙式のような儀式を取り入れるかどうか、ゲストを招けるかどうかは、サービスによって対応が異なります。「写真だけ残したい」「親しい人を少し招きたい」など、自分の希望を短い言葉にしてから相談すると、スタッフとの話がスムーズに進みます。
フォトウエディングとの違いは「誰のために、誰が写るか」
フォトウエディングとソロウエディングのいちばんの違いは、撮影の対象です。一般的に、フォトウエディングは婚姻関係のある夫婦が前撮りや記念撮影として写真を残すサービスを指し、ソロウエディングは既婚・未婚を問わず一人でドレスを着て、自分がいちばん美しいと思える姿を残すプランを指します。
一方で、どちらもスタジオやロケ地での写真撮影が中心という点は共通しています。そのため、同じ撮影サービスの中に、夫婦向けのプランと並んで「ソロ向けのプラン」が用意されていることも珍しくありません。
混同しやすいのが、夫婦向けのフォトウエディングのプランを、そのまま一人で申し込もうとするケースです。二人分の衣装や、二人で写るカットを前提に料金や撮影内容が組まれていることがあり、一人向けのプランを選んだほうが内容に無駄が出にくくなります。
迷ったら、相談の段階で「一人で撮影したい」とはっきり伝えてください。既婚の人がパートナー抜きで撮りたい場合も同じです。目的を伝えれば、衣装の点数や撮影の組み立て方を一人用に調整した提案を受けやすくなります。
| 項目 | フォトウエディング | ソロウエディング |
|---|---|---|
| 対象 | 婚姻関係のある夫婦 | 既婚・未婚を問わず一人 |
| 主な目的 | 前撮りや結婚の記念撮影 | 自分のための記念・節目の記録 |
| 撮影の中心 | スタジオやロケ地での写真撮影 | スタジオやロケ地での写真撮影 |
| 向いている人 | 夫婦で結婚の記録を残したい人 | 自分の好みだけで衣装や演出を決めたい人 |
なぜ今、一人でドレスや白無垢を着る人が増えているのか
「ソロ活」の広がりが、一人の結婚式を身近にした
ソロウエディングが広がった背景には、ソロキャンプや一人カラオケなど、一人で楽しむ「ソロ活」の流れがあると言われています。一人で過ごす時間を前向きに楽しむ価値観が浸透したことで、「結婚式も一人で挙げていい」という発想が自然に受け入れられるようになりました。
これまでウエディングドレスは「結婚する人が、結婚式で着るもの」という前提がありました。そのため、着てみたい気持ちがあっても機会がないまま年月が過ぎてしまう人や、結婚式を挙げなかったことを少し寂しく感じている人も少なくありませんでした。ソロウエディングは、その前提を外したことで選択肢を広げています。
一方で、周りの世代や環境によっては「一人で結婚式?」と驚かれることもあります。親や祖父母に話すときは、「ドレスを着て写真を残す記念撮影のようなもの」と説明すると、イメージが伝わりやすいでしょう。反対されたと感じても、単に形式がわからず戸惑っているだけという場合もあります。
受け止め方は人それぞれで、正解はありません。気になるなら事前に家族へひと言伝えておく、気にならないなら自分のタイミングで楽しむ、というように、自分に合った距離感を選んでください。
今の自分の写真が、家族への贈り物になる
ソロウエディングが選ばれる理由としてよく挙げられるのが、今の自分の姿を記念に残せること、そしてその写真が両親や祖父母への贈り物として喜ばれることです。
ドレスや白無垢の姿を「いつか見せたい」と思っていても、そのいつかが思い描いた形で訪れるとは限りません。祖父母に見てほしいという気持ちがあるなら、思い立ったときに形にしておくことには大きな意味があります。写真は額に入れて飾ったり、アルバムにして手渡したりできるため、遠方に住む家族にも届けやすいのが利点です。
やりがちなのは、家族に見せるつもりで撮ったのに、写真のテイストが家族の思い描いていた姿とずれてしまうことです。例えば、自分の好みで個性の強い色のドレスだけを選ぶと、「白いドレス姿も見たかった」と言われることがあります。もちろん自分の好みを優先してよいのですが、贈り物にするなら少し配慮しておくと後悔が残りません。
家族への贈り物を目的の一つにするなら、衣装を2点にして一方を定番の白いドレスにする、洋装と和装を組み合わせるなど、見る人の顔を思い浮かべて組み合わせを考えてみてください。何を喜ぶかは家庭によって違うので、さりげなく希望を聞いておくのも一つの方法です。
場所・衣装・演出を、誰にも遠慮せず選べる
一人で挙げる結婚式の魅力は、決めごとをすべて自分の好みに合わせられることです。好きな場所、好きな衣装、好きな演出を自由に選べるため、自分らしさを追求したセレモニーになります。
二人の結婚式では、衣装の色や会場の雰囲気、演出の内容まで、パートナーや両家の意向とすり合わせる場面が多くあります。それ自体も大切な時間ですが、「本当はこうしたかった」という気持ちが残ることもあります。ソロウエディングではその調整が要らないため、憧れていたデザインのドレスや、ずっと好きだった色をそのまま選べます。
ただ、自由度が高いぶん、決めきれずに迷い続けてしまう人もいます。候補を広げすぎて衣装合わせの時間内に決まらない、撮影のイメージが定まらずカメラマンとの打ち合わせがまとまらない、というのはよくある例です。
コツは、「これだけは譲れないもの」を1つ、「できればかなえたいもの」を2つほどに絞ってから相談することです。例えば「白無垢は必ず着る」「屋外の緑の中で撮りたい」「髪はダウンスタイルにしたい」といった具合です。優先順位がはっきりしていれば、スタッフも提案をしやすくなり、限られた時間の中で理想に近い形を組み立てられます。
非日常の体験が、明日への活力になる
ソロウエディングは、記念を残すことだけでなく、非日常の体験そのものにも価値があると言われています。普段とは違う装いでプロにヘアメイクをしてもらい、カメラの前に立つ経験を通じて、自分を認める気持ちが高まり、明日への活力につながると感じる人がいるからです。
仕事や家事に追われていると、自分のために時間やお金を使うことを後回しにしがちです。ソロウエディングは「自分をいたわる日」をあえてつくる選択でもあります。誕生日や新しい環境への一歩など、人生の節目に合わせる人がいるのも、そうした意味合いがあるからでしょう。
一方で、「明るく笑わなければ」「きれいに写らなければ」と気負いすぎると、せっかくの日が緊張の時間になってしまいます。カメラの前で表情が硬くなるのは多くの人に共通する悩みです。撮影前にスタッフへ不安を伝えておけば、声かけやポーズの誘導で自然な表情を引き出してもらいやすくなります。
楽しむことをいちばんの目的にしてかまいません。完璧な写りを求めるより、その日の自分をそのまま残すつもりで臨むと、見返したときに気持ちのこもった一枚になります。
ソロウエディングが選ばれる理由は大きく3つです。①今の自分の姿を家族への贈り物として残せる、②場所・衣装・演出を自分の好みだけで決められる、③非日常の体験が明日への活力になる。迷ったら、自分にとってどれがいちばん大切かを1つ決めてから相談すると、プラン選びがぶれません。
費用はいくら?撮影だけか宿泊付きかで目安が分かれる
スタジオ撮影型は数万円から15万円程度が目安
写真を残すことが目的なら、フォトスタジオで撮影するプランを選ぶと費用を抑えやすくなります。ブライダル情報サイトのソロウェディング解説では、フォトスタジオのプランは衣装選び・ヘアメイク・撮影を数時間から1日で行う形で、費用は数万円から15万円程度が目安とされています。
金額に幅があるのは、衣装の点数、撮影カット数、写真の受け取り方によって内容が変わるためです。衣装1点で少ないカット数を撮るプランと、衣装を複数着てアルバムまで付けるプランとでは、同じスタジオでも金額が大きく違います。また、土日祝日に料金が加算されるなど、撮影する日によって金額が変わるプランもあります。
やりがちなのは、広告で目にしたいちばん安い金額だけを見て予算を決めてしまうことです。安いプランは受け取れる写真の枚数が少ない場合があり、「データを全部ほしい」「もう1着着たい」と追加していくうちに、想定を超えてしまうことがあります。
迷ったら、「何カットを、どの形で受け取りたいか」を先に決め、その条件をそろえて複数の見積もりを比べてください。平日に撮影できるかどうかも、費用を左右する項目として確認しておくと安心です。
宿泊付きプランは10万円から50万円程度と幅が広い
ホテルや旅行会社が用意する宿泊付きのプランは、撮影に加えてエステやネイルなどのサービスが付き、1泊2日で過ごす形が一般的です。費用は10万円から50万円程度と幅があり、スタジオ撮影型より高くなる傾向があります。
高くなるのは、撮影以外の体験がセットになっているからです。エステで肌を整え、ネイルを仕上げてから撮影に臨み、そのままホテルでゆっくり過ごすという流れは、写真を残すだけでなく「自分をもてなす旅」としての側面を持っています。一人でゆったり過ごす時間そのものを楽しみたい人に向いています。
ここで起こりがちなのが、写真の内容よりも付帯サービスの充実ぶりでプランを選んでしまうことです。宿泊や食事には満足しても、撮影カット数が少なく、欲しかった構図の写真が残らなかったというケースがあります。
申し込む前に、「写真の枚数と納品形式」「衣装の選択肢」「付帯サービスの中身」の3つを分けて確認してください。ソロウエディングの主役を「写真」と「体験」のどちらに置くのか、自分の優先順位を決めておくと、金額が内容に見合っているかを判断しやすくなります。
| 項目 | スタジオ撮影型 | 宿泊付きプラン型 |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 数万円〜15万円程度 | 10万円〜50万円程度 |
| 所要時間 | 数時間から1日 | 1泊2日 |
| 主な内容 | 衣装選び・ヘアメイク・撮影 | 撮影に加え、エステやネイルなどのサービス |
| 向いている人 | 写真を残すことが目的の人 | 体験全体をゆっくり楽しみたい人 |
出典:ブライダル情報サイトのソロウェディング解説ページ(2026年9月時点の公開情報)をもとに編集部で整理。金額はプラン内容や時期によって異なります。
見積もりで確認したい4つの費用項目
ソロウエディングの見積もりは、「衣装代」「ヘアメイク代」「撮影代」「写真データ代またはアルバム代」の4項目に分けて見ると、内容を比べやすくなります。この4つがプラン料金にどこまで含まれているかを確認しておけば、後から追加費用に驚くことはほとんどありません。
項目ごとに見る理由は、同じ「プラン料金」でも含まれる範囲がサービスによって違うからです。あるプランでは衣装1点とデータ納品まで含まれ、別のプランではアルバムが別料金ということもあります。総額だけを並べても、どちらが自分の希望に合っているかは判断できません。
よくあるのが、衣装のランクアップや和装の追加を当日の気持ちで決めて、見積もりより高くなるパターンです。試着してみたら上のランクのドレスが気に入った、せっかくだから白無垢も着たくなった、という気持ちの変化は自然なことです。だからこそ、あらかじめ想定しておくことが大切です。
対策として、見積もりの段階で「衣装を追加した場合」「ランクを上げた場合」の金額も聞いておきましょう。持ち込みたい小物がある場合は、持ち込み料の有無や、持ち込めないアイテムがないかもあわせて確認しておくと安心です。
原因は、受け取れる写真の枚数や衣装の点数が少ない最小構成のプランを基準にしていることです。撮影後に「データを全部ほしい」「もう1着着たい」と追加すると、予算を超えやすくなります。対策は、欲しい写真の枚数・納品形式・衣装の点数を先に決め、その条件で見積もりを取ること。土日祝日の加算や衣装の追加料金も、申し込み前に書面で確認しておきましょう。

相談から写真の受け取りまで、当日までの流れ
最初に決めるのは「何のために、誰に見せる写真か」
準備の最初の一歩は、プランを探すことではなく、ソロウエディングの目的を決めることです。「家族に贈りたい」「推し活の記念にしたい」「誕生日の自分へのご褒美にしたい」など、目的がはっきりしていれば、選ぶべきプランも衣装も自然に絞り込めます。
目的を先に決めるのは、目的によって必要なものが変わるからです。家族に見せたいならアルバムの形で受け取りたいでしょうし、思い出を友人と共有したいならデータで受け取れるプランが合っています。友人と一緒に楽しみたいなら、複数人での撮影やゲストの同席ができるかどうかも確認が必要です。
やりがちな失敗は、目的を決めないまま相談に行き、スタッフの提案をそのまま取り入れてしまうことです。提案自体は的確でも、自分の目的に合わない内容が加わると、費用が膨らんだり、撮影の方向性がぼやけたりします。
相談の前に、憧れの写真のイメージをスマートフォンに数枚保存しておくと、言葉にしにくい雰囲気も伝えやすくなります。撮影したい季節や、スタジオと屋外のどちらで撮りたいかもあわせて考えておきましょう。ここまで決まっていれば、初回の相談で具体的な見積もりまで話を進めやすくなります。
衣装合わせでは「写真の完成形」から逆算する
相談予約をして見積もりを確認したら、衣装合わせに進みます。このとき大切なのは、衣装を単体で選ぶのではなく、撮影場所やヘアスタイルを含めた「写真の完成形」をイメージしながら選ぶことです。
理由は、同じドレスでも背景や髪型によって見え方が大きく変わるからです。白い背景のスタジオでは衣装のシルエットが際立ち、屋外のロケーションでは周囲の色とのなじみ方が印象を左右します。ドレスだけを見て決めると、撮影場所に立ったときに「思っていた雰囲気と違う」と感じることがあります。
衣装合わせでよくあるのが、気に入ったドレスを見つけて満足し、ヘアスタイルや小物の相談をしないまま終わってしまうことです。当日になって「思っていた髪型と合わない」と気づいても、変更できる幅は限られます。
試着の際はスタッフに撮影場所を伝え、可能であれば試着した姿を写真に撮っておきましょう。鏡で見るのと写真で見るのとでは印象が違うため、写真で確認すると判断しやすくなります。ドレスのサイズ展開や和装の有無はサービスによって異なるので、希望がある場合は相談予約の時点で伝えておくと安心です。
撮影当日は「持ち物」と「気持ちの余裕」を準備する
撮影当日は、写真に入れたい小物と、着替えやすい服装を準備しておけば大きく困ることはありません。衣装やヘアメイクの道具はスタジオ側で用意されていることが多いため、自分で用意するのは思い出の品や撮影に使いたいアイテムが中心になります。
当日の服装は、ヘアメイクの後に着替えやすい前開きの服を選ぶのが一般的です。頭からかぶるタイプの服だと、整えた髪型やメイクが崩れる心配があるためです。ドレスの下に着るインナーの指定があるかどうかも、事前に確認しておくと慌てずに済みます。
やりがちなのが、持ち込みたい小物を当日の朝に思い出して慌てることです。家族の写真、手紙、ぬいぐるみなど、写真に入れたいものは前日までにリストに書き出しておきましょう。持ち込みができるかどうか、生花や大きなアイテムに制限がないかは、サービスによって扱いが異なるため事前の確認が必要です。
当日は時間に余裕を持って到着し、深呼吸をして気持ちを落ち着けてから撮影に臨んでください。緊張していることを最初にスタッフへ伝えておくと、ポーズや表情の声かけで自然な姿を引き出してもらいやすくなります。
受け取り方(データかアルバムか)は申し込み前に決めておく
写真の受け取り方は、撮影が終わってからではなく、申し込みの段階で決めておきましょう。ソロウエディングの費用には一般的に写真データ代かアルバム代が含まれ、どちらを選ぶかで料金も内容も変わります。
先に決めておくのは、プランそのものが受け取り方を前提に組まれていることが多いからです。データ納品のプランを選んだ後にアルバムを追加すると、別料金になる場合があります。反対に、アルバム付きのプランを選んだのにデータが一部しか受け取れず、手元に残しておきたかった写真がないということも起こり得ます。
失敗しやすいのは、「撮った写真はすべてもらえる」と思い込んでいたケースです。撮影する枚数と納品される枚数は別であることが多く、たくさん撮ってもらっても、受け取れるのは選んだカットだけという場合があります。
確認しておきたいのは、納品される写真の枚数、データかアルバムか、納品までにかかる期間の3点です。家族への贈り物にするならアルバム、自分で見返したり共有したりするならデータ、というように目的に合わせて選んでください。両方ほしい場合は、セットにしたときの料金も聞いておきましょう。
ドレス・ヘアメイクは「髪の長さ」と「シルエット」から逆算する
Aラインは柔らかく、スレンダーラインは優雅な印象
ドレス選びで迷ったら、まず「どんな印象で写りたいか」でシルエットを決めると選びやすくなります。一般的に、Aラインは柔らかい印象、スレンダーラインは優雅で落ち着いた印象を与えます。
シルエットから選ぶのは、写真ではドレスの細かな装飾よりも、全体の形が先に目に入るからです。ふんわりと可憐な雰囲気で残したいならAライン、大人っぽく凛とした雰囲気にしたいならスレンダーライン、という考え方で候補を絞ると、衣装合わせの時間を有効に使えます。自分の好みに加えて、体型や撮影のテーマとの相性も判断材料になります。
やりがちなのが、ハンガーにかかった状態の華やかさだけで選んでしまうことです。着てみると想像と印象が違う、撮影場所の雰囲気と合わない、ということは珍しくありません。
コツは、印象の違うシルエットを少なくとも1着ずつ試着し、写真で見比べることです。自分では似合わないと思っていた形が意外としっくりくることもあります。スタッフは多くの試着を見てきているので、「柔らかく見せたい」「すっきり見せたい」と希望を伝えて意見を聞いてみてください。
Aライン=上半身は体に沿い、スカートがアルファベットの「A」のように裾へ向かって広がる形。柔らかい印象になります。
スレンダーライン=体の線に沿って、裾まで細く落ちる形。優雅で大人っぽい印象になります。
髪が短いなら胸元すっきり、長いなら背中が見えるデザイン
ドレスは、髪の長さに合わせて選ぶと全体のまとまりが出ます。目安として、髪が短い人は胸元がすっきりしたドレス、髪が長い人は背中が見えるドレスが映えやすいとされています。
髪の長さで選ぶのは、写真では顔まわりと首元、背中のラインが一続きに見えるからです。髪が短い場合は首元が出るため、胸元に余計な装飾が少ないデザインのほうが、すっきりと上品にまとまります。髪が長い場合は、アップにしたりダウンにしたりと髪型の幅が広く、背中の開いたデザインと組み合わせると後ろ姿のカットにも見どころが生まれます。
ヘアスタイルとの組み合わせでは、Aラインのドレスにはダウンスタイル、スレンダーラインのドレスには編み下ろしスタイルが相性がよいとされています。ドレスの形と髪の流れがそろうと、全身を写したときにバランスよく見えます。
ただし、これはあくまで目安です。短い髪でも背中の開いたドレスを着たい、長い髪をあえてまとめたいという希望があれば、遠慮なく伝えてください。ヘアメイク担当者と相談しながら、アクセサリーや髪飾りで印象を調整する方法もあります。
ブライダルメイクは「透明感」と「血色」を意識する
ソロウエディングのメイクは、普段のメイクを華やかにしたものではなく、写真映えを前提にしたブライダルメイクで考えると安心です。ブライダルメイクは自然でありながら優雅で、肌に透明感があるのが特徴です。まつげが長く、眉がしっかりと形づくられ、唇と頬の色が血色よく見える仕上がりを目指します。
こうしたメイクが選ばれるのは、白いドレスや白無垢、スタジオの照明の中では、普段どおりのメイクだと顔の印象が薄く写りやすいからです。眉や目元の輪郭をはっきりさせ、頬と唇に血色を足すことで、写真の中でも表情がいきいきと伝わります。詳しくはブライダル情報サイトのブライダルメイク解説も参考になります。
やりがちなのが、雑誌やSNSで見たメイクをそのまま再現しようとして、自分の肌の色や衣装と合わなくなることです。同じメイクでも、肌色や髪色、ドレスの色が違えば見え方は変わります。
メイクは、衣装や髪色に合わせてプロのメイクアップアーティストに相談しながら決めるのが確実です。自分の肌の色や瞳の色を生かす色を選んでもらいましょう。普段使っているアイテムでどうしても使いたいものがあれば、当日持参してよいか事前に確認しておくと安心です。
花冠やティアラは、顔まわりのバランスで選ぶ
花冠やティアラなどの髪飾りを使うときは、全体のバランスを見て、顔や肩が窮屈に見えないものを選べば問題ありません。
髪飾りでバランスが崩れやすいのは、顔のすぐ近くに位置し、写真では視線が集まりやすいからです。ボリュームのある花冠を、装飾の多いドレスやアップスタイルと組み合わせると、顔まわりに要素が集中し、首や肩が詰まった印象になることがあります。
例えば、胸元に大きな装飾があるドレスには控えめなティアラ、シンプルなスレンダーラインのドレスには存在感のある花冠、というように、どこか一か所に見せ場を絞ると全体がすっきりまとまります。
髪飾りは、衣装合わせのときにドレスと一緒に試すのがいちばんです。当日に初めて合わせると、想像以上に大きく見えたり、髪型との相性が悪かったりしても変更しにくくなります。持ち込みたい髪飾りがある場合は、衣装合わせの日に持参して、ヘアメイク担当者に見てもらいましょう。
衣装合わせでドレスだけを決め、髪型や髪飾りを当日に考えると、「顔まわりが詰まって見える」「ドレスの形と髪の流れが合わない」という写りになりやすくなります。原因は、写真の完成形を想像せずにパーツごとに選んでいること。対策は、衣装合わせの日にヘアスタイルの方向性と髪飾りまでセットで試し、試着姿を写真で確認することです。
推し活・女子会・誕生日 目的別の楽しみ方
推し活なら、メンバーカラーのドレスとグッズで物語をつくる
ソロウエディングは推し活の記念にも向いています。推しのメンバーカラーのドレスを選び、うちわやアクリルスタンド、ぬいぐるみなどのグッズを持ち込んで撮影すれば、自分だけの記念の一枚になります。
推し活と相性がよいのは、ソロウエディングの自由度の高さゆえです。誰にも気を遣わずに、自分の理想やこだわりを思う存分詰め込めるため、推しの誕生日や記念日に合わせてメンバーカラーのドレスで撮る、といった楽しみ方ができます。撮影サービスによっては、キャラクターとのコラボ企画として推し活向けのフォトウエディングが期間限定で用意されることもあります。
やりがちなのが、持ち込むグッズが多すぎて、写真の主役がどちらかわからなくなることです。すべてのカットにグッズを入れると、ドレス姿そのものを残したカットが少なくなってしまいます。
コツは、「グッズと一緒に写るカット」と「ドレス姿だけのカット」を分けて考えることです。持ち込めるアイテムの種類や数、キャラクターや作品の画像を使った演出の可否はサービスによって異なるので、事前に確認しておきましょう。推し活の楽しみ方の具体例は、マイナビウエディングのソロウェディング解説でも紹介されています。
女子会スタイルは「それぞれ違うドレス」で並ぶと映える
友人同士で楽しむなら、女子会スタイルのソロウエディングがおすすめです。一人ずつが違うドレスを着て撮影し、グループで並んだカットも残せば、みんなで盛り上がれる思い出になります。
それぞれ違うドレスにすると映えるのは、並んだときに色や形の違いが写真に動きを生むからです。同じ白いドレスでも、Aラインとスレンダーライン、シンプルなデザインと華やかなデザインを組み合わせると、一人ひとりの個性が引き立ちます。一人の時間は落ち着いて撮り、グループの時間はにぎやかに撮る、というように雰囲気の違う写真を残せるのも魅力です。
よくある失敗は、友人同士で予定や希望をすり合わせないまま申し込み、当日になって衣装が似通ってしまったり、撮影時間が足りなくなったりすることです。人数が増えるほど、衣装合わせやヘアメイクにかかる時間も長くなります。
申し込む前に、代表者を1人決めて、希望の衣装の方向性や予算の上限を共有しておきましょう。複数人での撮影に対応しているか、人数によって料金が変わるかはサービスごとに異なるため、代表者がまとめて問い合わせるとやり取りがスムーズです。
誕生日や人生の節目に、一人で静かに残す
誰かと楽しむだけでなく、誕生日や新しい門出などの節目に、一人で静かにドレスを着るという選び方もあります。記念日を自分で祝い、その日の姿を写真に残すことは、ソロウエディングのもっとも基本的な楽しみ方と言えます。
節目に合わせる人がいるのは、写真がその時期の自分を思い出すきっかけになるからです。数年後に見返したとき、「あのときこういう気持ちで一歩を踏み出した」と振り返れる記録は、日常の写真とは違う重みを持ちます。
やりがちなのが、「一人だから誰にも言わずにこっそり」と考えて、撮影後に写真の見せ先に困ってしまうことです。一人で撮るのはもちろん自由ですが、後から家族に見せたくなることもあります。
コツは、写真を自分だけのものにするか、誰かに見せることもあり得るかを、ゆるやかに考えておくことです。見せる可能性があるなら、アルバムにしやすいカットや、家族が見て安心するような落ち着いたカットも入れておくと、使い道が広がります。
| 項目 | 推し活 | 女子会 | 節目の記念 |
|---|---|---|---|
| 衣装の考え方 | 推しのメンバーカラーのドレス | 一人ずつ違うドレスで個性を出す | 自分が着たかった定番のドレスや白無垢 |
| 小物・演出 | うちわ・アクリルスタンド・ぬいぐるみ | グループで並んだカット | 思い出の品や手紙 |
| 確認しておきたいこと | グッズの持ち込み可否と数 | 複数人撮影の対応と料金 | アルバムなど見せる形での納品 |
家族や友人を招く・招かれるときに迷わないマナー
招く側は「服装」と「お祝いの要否」を先に伝える
ソロウエディングに家族や友人を招くなら、「どんな服装で来てほしいか」と「お祝いの品やご祝儀を気にしなくてよいか」を、招待するときに一緒に伝えておけば、相手を迷わせずに済みます。
先に伝えるのは、ソロウエディングがまだ新しい形で、招かれる側に参考にできる前例が少ないからです。二人の結婚式なら、多くの人が服装やご祝儀の目安をある程度知っています。しかしソロウエディングの場合、「普段着でいいのか」「結婚式と同じように包むべきか」がわからず、相手が一人で悩んでしまうことがあります。
よくあるのが、「気軽に来てね」とだけ伝えた結果、ある人はフォーマルな装い、ある人は普段着で来て、写真に並んだときに雰囲気がちぐはぐになるケースです。お祝いについても、包んでくる人とそうでない人が分かれ、お互いに気まずさが残ることがあります。
伝え方の例としては、「写真撮影が中心なので、服装はきれいめのワンピースやスーツくらいで大丈夫。お祝いは気にしないで、来てくれるだけでうれしいです」のように、具体的に書くと相手が安心します。同席できる人数や、撮影に一緒に写れるかどうかはサービスによって異なるので、招待する前に確認しておきましょう。
招かれたら「ドレスコード」より「写りの雰囲気」を合わせる
ソロウエディングに招かれたら、服装はスーツやワンピースなど、きれいめの装いを選べば安心です。そのうえで、主役の衣装や、ほかに参加する家族の服装と雰囲気を合わせることを意識してください。
意外と知られていないけれど、フォトウエディングには結婚式のようなドレスコードがありません。参列者が大勢いる結婚式と違い、写真に写る人数が少ないぶん、主役がイメージを反映しやすい場だからです。つまり、招かれた側が意識したいのは格式の決まりよりも、「主役が思い描く写真の雰囲気を邪魔しないこと」です。
例えば、主役が白いドレスで撮影するなら、同じ白の服は避け、落ち着いた色味を選ぶと主役が引き立ちます。家族が参加する場合は、家族同士で服装のトーンをそろえておくと、並んだ写真にまとまりが出ます。
迷ったら、主役に「どんな雰囲気の服がいい?」と直接聞いてしまうのがいちばん確実です。服装の考え方が人によって違う形式だからこそ、主役の希望を優先するのが自然な気遣いになります。結婚式のお呼ばれの基本を押さえておきたい人は、次の記事も参考にしてください。

お祝いを包むなら、結婚式の作法を借りると安心
ソロウエディングで何かお祝いを渡したいときは、結婚式のご祝儀の作法を参考にしながら、金額は主役との関係や場の内容に合わせて考えれば問題ありません。
結婚式の場合、ゼクシィの結婚式ゲストマナー解説によると、友人・同僚のご祝儀は3万円が相場とされています。これは、披露宴でかかる飲食代や引出物代を自分でまかなう意味合いがあるためです。ソロウエディングは撮影が中心で、食事の場や引出物がないことも多いため、この考え方をそのまま当てはめる必要はありません。
包む場合に取り入れたいのが、新札を用意するという作法です。新札を使うのは、「あらかじめ用意しておいた=お祝いの日を心待ちにしていた」という前向きな気持ちを表すためです。現金にこだわらず、撮影の後に一緒に楽しめるものや、写真を飾るためのものを贈るという選び方もあります。
気をつけたいのは、主役が「お祝いは要らない」と伝えているのに、無理に包んで気を遣わせてしまうことです。受け取る側がお返しを考えて負担に感じることもあります。地域や家、友人関係によって考え方は異なるので、迷ったら共通の友人と相談して足並みをそろえるのが無難です。ご祝儀袋の選び方や水引の意味を知りたい場合は、次の記事で詳しく解説しています。

撮影に立ち会うときは「主役の時間」を尊重する
撮影に立ち会うときは、主役とカメラマンの時間を優先し、声をかけるタイミングや自分のスマートフォンでの撮影に気を配れば、安心して見守ることができます。
気配りが大切なのは、撮影の時間が限られていて、主役にとっては一度きりの特別な時間だからです。立ち会う人が話しかけすぎたり、カメラマンの後ろから同時に撮影したりすると、主役の視線がぶれて、せっかくのカットに影響することがあります。
やりがちなのが、良かれと思って「もっと笑って」「こっち向いて」と声をかけてしまうことです。主役が緊張している場合は、かえって表情が硬くなることもあります。立ち会う人は、休憩中にリラックスできるような言葉をかける役に回るとよいでしょう。
自分のスマートフォンで撮影したい場合や、SNSに写真を載せたい場合は、事前に主役とスタッフに確認してください。撮影サービスによっては、同席者の撮影に決まりを設けていることがあります。また、主役が写真を公開したくない場合もあるので、投稿は必ず本人の了承を得てからにしましょう。
| 立場・関係 | 撮影に立ち会う家族・友人 |
| 相場・目安 | ソロウエディングに限った目安は一般的に定まっていない。結婚式の友人のご祝儀相場(3万円)は披露宴の飲食代や引出物代を含む考え方のため、そのまま当てはめなくてよい |
| 性質・特徴 | フォトウエディングにはドレスコードがなく、主役のイメージが優先される場 |
| 持ち物・注意点 | 服装はスーツやワンピースなど。主役と色がかぶらないよう配慮し、撮影やSNS投稿は事前に確認する |
既婚でもソロウエディングを申し込めますか?
既婚・未婚を問わず利用できるのが一般的です。結婚式を挙げなかった人が、改めて一人でドレスを着るという選び方もあります。相談時に「一人で撮影したい」と伝えると、一人向けの内容で提案を受けやすくなります。
招待されたら、ご祝儀は必ず用意するものですか?
必ずしも用意する必要はありません。撮影が中心で食事や引出物がない場合も多いため、主役が「お祝いは不要」と伝えていればその意向に従うのが自然です。渡したい場合は、新札を用意するなど結婚式の作法を参考にし、共通の友人と足並みをそろえると安心です。
親に「一人で結婚式を挙げる」とどう伝えればいいですか?
「ドレスや白無垢を着て、プロに写真を撮ってもらう記念撮影」と説明すると伝わりやすくなります。写真をアルバムにして贈るつもりがあれば、そのことも添えると、家族も楽しみにしてくれるはずです。
まとめ:ソロウエディングは「目的」を決めれば迷わない
ソロウエディングは、決まった作法が少ないぶん、自分の気持ちをそのまま形にできる結婚式です。「家族に贈りたい」「推しの記念日に残したい」「節目の自分を祝いたい」など、まずは何のために写真を残したいのかを一つ決めてみてください。そのうえで、憧れの写真を数枚スマートフォンに保存し、気になる撮影サービスに相談予約を入れることが、理想の一日に近づくいちばん確実な最初の一歩です。
※プランの内容や料金はサービスや時期によって異なります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
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