顔合わせ両親の不安は5つの準備で消える|服装・費用・挨拶・手土産・話題の基本

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結婚が決まって、次に控えているのが両家の顔合わせ。「何を話せばいいのか」「服装はどこまできちんとすべきか」「お金は誰が出すのか」と、決めなければいけないことが一度に押し寄せて、気が重くなっている方も多いはずです。親同士は初対面、しかもこれから長い付き合いが始まる相手ですから、緊張するのは当然です。

結論から言えば、顔合わせで押さえるべきことは多くありません。会場・服装の格・支払い・進行・話題の5つを事前に決めておけば、当日の会は自然と和やかに進みます。逆に言えば、当日うまくいかないケースのほとんどは、この5つのどれかを「その場で決めよう」としたことが原因です。顔合わせは儀式ではなく、両家が親しくなるための会食だからこそ、段取りの良し悪しがそのまま空気に出ます。

この記事では、顔合わせの意味と結納との違いから始めて、時期・参加者・会場・費用・服装・当日の流れ・挨拶の例文・話題選び・手土産まで、準備する順番どおりに整理します。地域や家によって考え方が違う部分は、そのつど「両家で確認しておきたい点」として添えていきます。読み終える頃には、次に何をすればいいかが一本の線でつながっているはずです。

💐 この記事でわかること

・顔合わせと結納の違い、どちらを選ぶかの判断基準
・開く時期の目安と、両親以外に誰を呼ぶかの考え方
・会場選びの5条件と、費用・支払いの決め方
・服装の「格合わせ」と、当日の流れ・挨拶の例文・話題選び

目次

顔合わせ両親の会は「何をする日」なのか

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まず、この会の性格をはっきりさせておきましょう。ここを両家で共有できていないと、片方は「軽い食事会」、もう片方は「正式な儀式」と思っていて、服装も挨拶も噛み合わなくなります。

顔合わせは儀式ではなく、両家が親しくなるための会食

顔合わせは、結婚が決まったふたりがお互いの家族を紹介し合い、両家の親睦を深めるための会食です。ウエディング情報サイトの解説でも「両家の親睦を深めるための大事なイベント」と位置づけられており、決まった作法や順序があるわけではありません。

なぜ形式が自由なのかというと、この会の目的が「約束を公にすること」ではなく「これから親戚になる人たちが、お互いの人柄を知ること」にあるからです。だから、食事をしながら笑い話が出るくらいの温度がちょうどよく、終始かしこまったまま終わる必要はありません。

とはいえ、自由だからこそ迷いも生まれます。よくあるのが、ふたりだけで「カジュアルでいいよね」と決めてしまい、当日になって片方の親が「もっときちんとした場だと思っていた」と戸惑うパターンです。自由度が高い会ほど、事前に両家の想定をすり合わせる価値があります。

コツは、ふたりが「この会をどういう雰囲気にしたいか」を言葉にして、それぞれの親に伝えておくこと。「堅苦しくない食事会にしたいと思っています」の一言があるだけで、親側も服装や心構えを決めやすくなります。

結納との違いは「品物を取り交わすかどうか」

結納と顔合わせで迷ったら、判断の軸は一つです。金銭や品物を取り交わすかどうか。ブライダル運営会社の解説では、結納は「ふたりが結んだ結婚の約束を、両家の家族を交えた場で公にするための儀式」とされ、婚約成立のしるしとなる金銭(結納金)や品物(結納品)を取り交わすことで、婚約をより確かなものにする意味があると説明されています。

一方の顔合わせは、その取り交わしがありません。会食が中心で、決まりごとが少なく、自由度が高いのが特徴です。同じ「両家が集まる日」でも、性格がまったく違うと考えてください。

迷いやすいのは、結納品は省くけれど婚約指輪のお披露目はしたい、というケース。これは顔合わせの中に記念品のお披露目を組み込む形で問題なく、実際にそうする人は少なくありません。「結納か顔合わせか」の二択で考えすぎず、必要な要素だけを足していく発想のほうが現実的です。

📖 用語チェック

結納金・結納品=婚約成立のしるしとして取り交わす金銭と品物のこと。これがあるのが結納、ないのが顔合わせ、と覚えると区別しやすくなります。なお、結納をするかどうかに「正解」はなく、両家の考え方を尊重して全員が納得できる形を選ぶことが大切とされています。

婚約と結婚の関係そのものを整理しておきたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

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どちらを選ぶか迷ったときの決め方

結論としては、ふたりの希望を土台にしつつ、両家の親の考えを先に聞くのが確実です。前述のブライダル運営会社の解説でも「どちらが正解という決まりはありません。大切なのは、両家の考え方を尊重し、全員が納得できる形を選ぶこと」と明記されています。

なぜ親に先に聞くのかというと、結納は親世代にとって「自分たちのときはこうだった」という記憶がある行事だからです。ふたりが先に決めて報告する形にすると、親としては後から意見を言いづらくなり、もやもやを抱えたまま当日を迎えることになりかねません。

聞き方の具体例としては、「顔合わせの食事会を考えているけれど、結納についてはどう思う?」と、選択肢を開いた形で尋ねるのがおすすめです。「結納はしないつもり」と結論から伝えると、親が反対意見を出しにくくなります。

両家で意向が割れたときは、折衷案が使えます。結納品は用意せず、会食の中で婚約記念品のお披露目と挨拶の時間をきちんと設ける形にすれば、「けじめをつけたい」側の気持ちも汲めます。どちらかを丸ごと押し通すより、要素単位で調整するほうがまとまりやすいものです。

地域による慣習の違いは「知っておく」だけで十分

結納の作法には地域差があります。ウエディング情報メディアの解説によれば、関東式では男女の立場が同格扱いで、お互いに結納品を取り交わし、結納金については女性が男性からもらう分の半額にあたる品物を返す「半返し」の習慣があります。一方の関西式では、結納品は男性側から女性側に贈るもので、女性からの結納品はなく、女性側は受書を渡し、もらった金額の1割程度を返礼するとされています。

関東式に準じるとされるのは北海道・東北地方・新潟・長野・静岡、関西式に準じるとされるのは富山・石川・福井、東海・中国・四国というのが一般的な区分です。ただしこれはあくまで傾向で、同じ県内でも家によって違うことは珍しくありません。

実際のところ、本州以南では結納の実施率は低く、顔合わせが主流になっています。ですから地域差の知識は「相手の親がこういう前提で話すかもしれない」と身構えておくためのもので、その通りにしなければいけないという話ではありません。

注意したいのは、ネットで調べた地域の慣習を「うちの地域ではこうなので」と押し出してしまうこと。相手の家がその慣習に馴染みがない場合、戸惑わせるだけになります。慣習は参考にとどめ、最後は両家の話し合いで決めるのが確実です。

いつ・誰と開く? 日取りと参加者の決め方

会の性格が決まったら、次は日程と顔ぶれです。ここは早めに動くほど選択肢が広がります。

時期は「結婚の挨拶後3ヶ月以内〜挙式6ヶ月前」が目安

顔合わせは、ふたりがそれぞれの親に結婚報告を済ませたあとに行います。マイナビウエディングの解説では「結婚の挨拶後3か月以内〜挙式6か月前までに行うことが目安」とされています。

この時期が目安になる理由は、顔合わせが結婚準備のスタート地点になるからです。両家が顔を合わせて方針を共有しておくと、その後の式場選び、招待客の範囲、費用の分担といった話が進めやすくなります。逆に顔合わせを後回しにすると、準備が進んでから親の意見が出てきて、決めたことをやり直す羽目になりがちです。

よくあるのが、日程調整を後回しにして「気づいたら式まで時間がない」というパターン。親世代は仕事や親族の予定で土日が埋まっていることも多く、6人全員の都合が合う日を探すのは思っている以上に時間がかかります。候補日は複数出して、早い段階で打診しておきましょう。

なお、入籍のタイミングと顔合わせの順番に決まりはありません。先に入籍して後日顔合わせという流れでも問題はなく、ふたりの事情に合わせて構いません。婚姻届の準備については別の記事で詳しくまとめています。

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参加者は6人が基本。兄弟や祖父母を呼ぶかの考え方

参加者は、新郎新婦と両家の両親を合わせた6人が基本形です。まずこの形を土台に考え、必要に応じて足していく、と覚えておけば迷いません。

6人が基本とされるのは、人数が増えるほど会話が分断され、本来の目的である「両家がお互いを知る」時間が減ってしまうからです。人数が多いと席も離れ、端と端の人は一言も話さないまま終わる、ということが実際に起こります。

とはいえ、顔合わせには結納のような堅苦しい決まりはないので、兄弟姉妹や祖父母が参加しても構いません。その場合に大切なのが両家で参加人数を揃えることです。片方が5人、もう片方が2人という構成だと、人数の少ない側が場に入りづらくなります。

⚠️ 失敗しやすいポイント

「うちは妹も行きたいって言ってるから」と片方だけ人数を増やしてしまい、当日、少ない側の親が終始聞き役に回ってしまうケースがあります。誰かを追加したいときは、必ず先に相手の家へ伝えて、あちらも同じ人数を呼べる状態にしておきましょう。追加できない事情があるなら、こちらも基本の形に戻すのが無難です。

遠方の家族がいるとき、オンラインという選択肢もある

両家が離れて暮らしている場合、まず検討したいのが中間地点での開催です。どちらかに全員が集まる形にすると、移動する側の負担が一方的に大きくなります。中間地点が現実的でない場合は、男性側が女性側に出向くのが一般的とされています。

この「男性側が出向く」という考え方は、結納の際に男性側が女性側の家を訪ねていた名残です。今は絶対の決まりではありませんが、判断に迷ったときの目安としては使えます。もちろん、事情に応じて逆でも構いません。

移動が難しい事情——親の体調、遠方すぎる距離、仕事の都合などがある場合は、オンラインでの実施も選択肢に入ります。画面越しでも、お互いの顔を見て言葉を交わす価値は十分にあります。

オンラインで行う際のコツは、時間と進行を対面以上に明確にしておくこと。画面越しだと会話のきっかけがつかみにくいので、「まず両家の父から一言」「次に自己紹介を一人ずつ」と順番を決めておくと沈黙を防げます。通信環境の確認と、料理や飲み物を事前に手配しておく配慮も忘れずに。

「揉めるのは当日ではなく、その前」という事実

意外と知られていないのですが、顔合わせで気まずさが生まれる原因の多くは、当日の会話ではなく日程と場所を決める過程にあります。当日は全員が「うまくやろう」と思って臨むので、たいてい場は和みます。問題はそこに至るまでです。

たとえば、ふたりのどちらかが自分の親とだけ相談して日程と店を決め、もう一方の家には決定事項として伝える。悪気はなくても、伝えられた側は「相談されなかった」という記憶だけが残ります。結婚準備は顔合わせのあとも続くので、この最初のボタンの掛け違いは長く尾を引きます。

防ぎ方はシンプルで、日程候補・会場候補・参加人数の3点は、必ず両家に同時に投げること。「この3つの候補で考えているけれど、どうでしょう」と相談の形にすれば、決めるのは同じでも受け取り方が変わります。

もう一つ、ふたりの間で役割を分けておくのも有効です。それぞれが自分の親との連絡窓口になり、相手の親への連絡は相手側に任せる。この形にしておくと、お互いの家に気を使いすぎて疲弊することがなくなります。

会場選びは5つの条件で決まる

会場選びは5つの条件で決まるの解説画像

場所が決まれば準備の半分は終わったようなものです。判断の軸を先に持っておきましょう。

まず個室。会話に集中できる環境かどうか

会場選びで最優先したいのが個室です。顔合わせのガイド記事では、場所選びの判断基準として「個室があること」「両家の中間地点であること」「和食が無難」「1人8,000円〜15,000円の予算感」「写真が撮れる雰囲気」の5つが挙げられています。

個室を選ぶ理由は、プライバシーというより会話の質のためです。顔合わせでは親の生い立ちや家族の話といった、周りに聞かれたくない内容にも触れます。隣のテーブルの声が届く環境だと、どうしても話が浅いところで止まってしまいます。

ありがちな失敗は、「半個室」と書かれた席を予約して、当日行ったら仕切りがカーテン一枚だった、というもの。予約時に「両家の顔合わせで使う」と伝えておけば、店側も配慮してくれますし、慶事に向いた席を案内してもらえることもあります。

下見に行けるなら行っておくと安心です。難しい場合でも、電話で「個室は完全に区切られていますか」「隣の席との距離はどのくらいですか」と確認しておくだけで、当日のずれは減らせます。

料亭・ホテル・レストランの違いを知っておく

会場のタイプによって、得意なことが違います。同じ予算でも、何を優先するかで選ぶべき場所が変わります。

📊 違いを比較
項目 料亭 ホテル レストラン
雰囲気 和のテイストの個室で落ち着いた雰囲気。なごやかな会話を楽しめる きちんと感があり、料理の種類も豊富に選べる さまざまなタイプの個室があり、堅くなりすぎない
向いている場面 きちんとした場にしたいとき。慶事用コースがあることも多い どちらかの親が遠方から来るとき 親の食の好みに合わせて選びたいとき
アクセス・設備 店舗により差がある。事前確認が必要 アクセスが比較的良好で、駐車場が広いことが多い 立地の選択肢が広く、中間地点を探しやすい

迷ったら和食が無難とされるのは、親世代の口に合いやすく、慶事の席としての体裁も整えやすいからです。ただし、相手の親に食の好みや制限がある場合は、そちらを優先してください。「和食が基本」という話より、参加者が食べられることのほうが大切です。

コース料理を予約しておくと、会話が途切れない

料理はコースで予約しておきましょう。理由は明確で、メニュー選びに時間を取られず、会話に集中できるからです。当日その場で注文する形にすると、開始直後の最も緊張している時間帯に、全員がメニューを覗き込んで黙り込むことになります。

コースなら料理が順番に運ばれてくるので、自然と話の区切りができます。「そろそろ挨拶を」というタイミングも取りやすく、進行役の負担が軽くなります。慶事用のコースを用意している店なら、縁起物が入っていたり、器や盛り付けが華やかだったりと、場の雰囲気づくりも任せられます。

予約時に伝えておきたいのは、苦手な食材やアレルギー、それに「両家の顔合わせで利用する」という目的です。目的を伝えておくと、料理を出すタイミングを配慮してもらえたり、写真を撮る際に声をかけてもらえたりします。

写真が撮れる雰囲気かどうかも、会場選びの条件の一つです。顔合わせは両家が初めて揃う日ですから、記念の一枚は残しておきたいもの。個室の照明や背景も、可能なら予約前に確認しておくと後悔がありません。

シーン別・会場の選び方

読者の状況によって、優先すべき条件は変わります。親が高齢、または足に不安がある場合は、掘りごたつではなくテーブル席があるか、段差が少ないか、駐車場から入口までの距離はどうかを先に確認してください。この場合、雰囲気よりも移動のしやすさを優先したほうが、結果的に会は和やかになります。

どちらかの親が遠方から来る場合は、ホテルが有力です。アクセスが良く駐車場も広いうえ、そのまま宿泊できれば移動の負担が一度で済みます。会食のあと、そこで解散できるのは想像以上に楽です。

兄弟姉妹や小さな子どもが同席する場合は、レストランの個室が扱いやすいでしょう。子ども向けのメニューがあるか、ベビーチェアを用意できるかも確認しておきます。

とにかく堅くなりすぎたくない場合は、普段使いもできる個室のあるレストランを選び、コースだけ少し上のものにするというバランスが取りやすい選択です。会場の格を上げすぎると、全員が身構えたまま終わってしまいます。

費用と支払いは「先に」決めておく

お金の話は当日その場でするものではありません。誰がどう払うかを事前に決めておくだけで、会の終わり方がまるで変わります。

食事代は1人あたり8,000円〜15,000円が目安

顔合わせの食事代は、1人あたり8,000円〜15,000円あたりが一つの目安です。ブライダルブランドの解説では「レストランや料亭などで顔合わせをおこなう場合は、ひとり当たり7,000円〜10,000円程度が相場で、出席者は、ふたりと両家両親の6人が基本」とされています。料亭やホテルの慶事コースを選ぶと、10,000円〜15,000円の価格帯になることもあります。

この幅が生まれるのは、会場のタイプと料理の内容で単価が変わるからです。カジュアルなレストランの個室なら下限寄り、慶事用のコースが用意された料亭やホテルなら上限寄り、と考えると見当がつきやすくなります。

注意したいのは、コース料金だけで計算してしまうこと。飲み物代、サービス料、個室利用料が別途かかる店は珍しくありません。予約時に「1人あたりの総額はいくらになりますか」と確認しておけば、当日の会計で驚くことはなくなります。

予算を抑えたいときは、会場の格を下げるより、コースのランクを一段下げるほうが影響が小さく済みます。会場の雰囲気は全員の印象に残りますが、コースの品数は意外と気づかれないものです。

総額は食事代だけで考えない

顔合わせにかかるお金は食事代だけではありません。手土産、交通費、衣装代などを含めた総額で見積もっておくと、あとから「思ったよりかかった」とならずに済みます。

目安としては、これらを合わせて10万円〜20万円程度を見込んでおくケースが紹介されています。ただしこれは会場のグレードや遠方からの移動の有無で大きく動く数字なので、あくまで枠として捉えてください。

盲点になりやすいのが交通費と宿泊費です。遠方の親に来てもらう場合、その負担をどちらが持つのかを決めていないと、当日になって気まずい譲り合いが発生します。呼ぶ側が負担する、あるいはそれぞれの家で自分の親の分を持つ、といった形を先に決めておきましょう。

衣装代も、新しく買うかどうかで金額が変わります。顔合わせのためだけに一式そろえる必要はなく、手持ちの服で格を合わせられるなら、それで十分です。

📋 顔合わせの費用まとめ(結婚式の教科書調べ)
出席者 新郎新婦+両家両親の6人が基本
食事代の目安 1人あたり8,000円〜15,000円(レストラン・料亭の相場は7,000円〜10,000円程度、慶事コースでは10,000円〜15,000円の価格帯も)
支払いの内訳 ふたりで折半が38.2%、どちらかの両親が負担が33.7%
そのほかの費用 手土産は3,000円〜5,000円が中心。交通費・衣装代を含めた総額は10万円〜20万円程度で見積もる

※上記は、マイナビウエディング、ニワカ「結婚スタイルマガジン」、ハナユメ、annyの各解説ページで公開されている数値を編集部が整理したものです。調査時期は出典元をご確認ください。

支払いは折半が38.2%、どちらかの両親が33.7%

誰が払うかについては、前述のブライダルブランドの解説に「支払いについては、ふたりで折半が38.2%、どちらかの両親が負担が33.7%となっています」というデータが紹介されています。つまり、ふたりで持つ家庭と親が持つ家庭がほぼ拮抗している、というのが実情です。

この数字から読み取れるのは、「こうしなければいけない」という形がない、ということです。ですから、他家がどうしているかを気にするより、両家が納得できる形を先に決めておくほうが意味があります。

実務的におすすめなのは、ふたりで支払う前提で準備し、親から申し出があったら受けるという構えです。ふたりが払うつもりで会場を選んでおけば、予算の主導権もふたりが持てます。親が出したいと言ってくれたなら、素直に甘えて後日きちんとお礼を伝えればいい話です。

気をつけたいのが、両家の親が同時に「こちらが出す」と申し出るケース。これは誰も悪くないのに気まずくなる典型です。ふたりが「今日は私たちが用意しています」と先に言い切れる状態を作っておくと、この場面自体が発生しません。

当日その場で親に払わせない段取りをつくる

支払いの原則は、その場で両親に払わせないことです。会の締めくくりに会計で押し問答が起きると、それまでの和やかな空気が一気に事務的になってしまいます。

いちばん確実なのは、受付時、つまり会が始まる前にふたりが支払いを済ませておく方法です。あるいは、歓談中にどちらかが席を外して会計を終えておく。こうしておけば、解散時は全員が席を立つだけで済みます。

⚠️ 失敗しやすいポイント

支払いを決めないまま当日を迎え、会計の前で両家の父親が財布を出し合ったまま譲らず、最後に気まずい沈黙が残った——というのは実際によくある展開です。防ぐには、前日までにふたりで「私たちが払う」と決め、それぞれが自分の親に伝えておくこと。伝えておけば、親も「じゃあお言葉に甘えて」と引ける準備ができます。事後に親が援助を申し出た場合は、その場で断らず、後日ふたりで相談して決めれば十分です。

服装は「格を揃える」だけで迷いが消える

服装の悩みは、たいてい「何を着るか」ではなく「相手の家より浮かないか」です。だからこそ、答えは両家で揃えることに尽きます。

基準は会場。両家で格を揃えるのが最優先

服装選びで最も大切なのは、両家で格を揃えることです。ウエディング情報サイトの解説では「両家顔合わせの服装は場所の雰囲気に合わせたコーディネートが基本で、料亭やホテルならフォーマルやセミフォーマル、かしこまり過ぎないレストランであればカジュアルスタイルでもOK」とされています。

会場を基準にするのが合理的なのは、全員が同じ情報から判断できるからです。「きちんとした格好で」という抽象的な言葉は人によって幅が大きすぎますが、「料亭の個室だから」なら共通の目線ができます。

そして、事前に両家でドレスコードを相談しておくことが重要とされています。片方がフォーマル、もう片方がカジュアルという状態は、どちらが悪いわけでもないのに、当日お互いが気まずくなります。装いは黙っていても目に入る情報なので、ずれが一目でわかってしまうのです。

基本の形としては、女性はワンピースやアンサンブルスーツ、男性はスーツ。母親は落ち着いたカラーのワンピースやセットアップ、父親はダークスーツが目安です。より格式が必要な場では、母親は留袖や訪問着、父親はスリーピーススーツや紋付き袴という選択肢もあります。

📊 会場別・服装の目安
項目 料亭・ホテル 個室のあるレストラン 格式の高い正式な場
装いの格 フォーマル/セミフォーマル かしこまりすぎないカジュアルスタイルでも可 正礼装・準礼装
母親 落ち着いたカラーのワンピース、セットアップ きれいめのワンピースやセットアップ 留袖や訪問着
父親 ダークスーツ ダークスーツ、落ち着いた色のジャケットスタイル スリーピーススーツや紋付き袴

避けたほうが無難な服装と、その理由

避けられる傾向があるのは、露出の多い服装、派手すぎる服装、ダメージジーンズ、運動着やスニーカーなど、場の格に合わない装いです。これらは「マナー違反だから」というより、初対面の親に与える印象が読みにくいから避ける、と考えるとわかりやすくなります。

たとえば、普段は上品に見えるノースリーブのワンピースでも、和室の個室で年配の親と向き合うとなると、印象が変わることがあります。羽織ものを一枚持っていくだけで、その不安は解消できます。

意識したいのは、おめでたい席にふさわしい明るさと清潔感です。全身を暗い色でまとめると、弔事のような印象になってしまうことがあります。ダークカラーが基本の父親はともかく、母親や新婦は差し色を一つ入れると場が明るくなります。

靴・バッグ・アクセサリーも、服と同じ格に揃えます。服だけきちんとして足元がスニーカー、というちぐはぐは目につきやすいポイントです。結婚関連の席で使うバッグやアクセサリーの考え方は、こちらの記事でも整理しています。

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ドレスコードの相談は、ふたりが翻訳役になる

実際にどう相談すればいいのか。おすすめは、ふたりが会場の情報とセットで具体案を親に伝える方法です。「料亭の個室なので、母は落ち着いた色のワンピース、父はダークスーツくらいで考えています。そちらはどうしますか」と提案の形にすると、相手も答えやすくなります。

親同士が直接連絡を取り合うのは、初対面の段階では負担が大きいものです。ふたりが翻訳役になって、双方の考えを行き来させるのが現実的です。不安があれば、相手の親の意見も聞いた上で調整すれば問題ありません。

よくある失敗が、「普通の格好で大丈夫だよ」という伝え方です。この「普通」は人によって幅がありすぎて、まったく調整になっていません。会場名と具体的なアイテム名を出すことが、ずれを防ぐ唯一の方法です。

💐 押さえておきたいポイント

服装で迷ったら、少しだけ格を上げた側に合わせるのが安全です。カジュアルな場にきちんとした服装で行っても浮きにくい一方、逆は本人が落ち着かない時間を過ごすことになります。「両家で揃える」が第一、「迷ったら上げる」が第二の判断基準と覚えておきましょう。

当日の流れと挨拶は、台本を作っておく

進行が決まっていない顔合わせは、開始直後の数分がいちばん重い時間になります。誰が何を言うかを先に決めておきましょう。

進行役は新郎が務めることが多い

顔合わせでは進行役が挨拶も担当するのが一般的で、結婚するふたりのいずれかが行うことが多く、多くの場合は新郎が進行と挨拶を務めるとされています。ただしこれは慣習上の傾向で、話すのが得意なほうが担当して構いません。

ふたりのどちらかが進行役を務める理由は、両家のどちらにも属さない立場だからです。片方の親が進行すると、その家が主催という色が濃くなり、もう一方の家がお客様のような立ち位置になってしまいます。

大切なのは、事前に誰が挨拶を行うかを決めておくこと。当日「じゃあお父さん、何か一言」と振ると、振られた側は準備なしで話すことになり、場も本人も落ち着きません。ゼクシィの解説でも、挨拶が必要なタイミングとして、はじまりの挨拶、家族紹介、婚約記念品のお披露目や証人欄へのサイン、乾杯の音頭、結びの挨拶が挙げられています。

担当の目安は、はじまりの挨拶が新郎もしくは新郎の父、家族紹介はそれぞれの家で、乾杯の音頭は新郎の父または新婦の父か新郎、結びの挨拶は新郎もしくはどちらかの父。この形をたたき台にして、両家の事情に合わせて調整してください。

💍 当日の進行ステップ
Step1:両家が到着し、挨拶を交わす。席に着く前のタイミングで手土産を渡す
↓
Step2:着席後、はじまりの挨拶(新郎または新郎父)。この日の趣旨と出席のお礼を伝える
↓
Step3:家族紹介。新郎新婦がそれぞれ自分の家族を紹介するか、各家の代表者が紹介する
↓
Step4:乾杯の音頭(新郎父・新婦父・新郎のいずれか)は簡潔に元気よく。記念品のお披露目があればこのあたりで
↓
Step5:歓談。一区切りついたタイミングで結びの挨拶。親への感謝を盛り込んで締める

はじまりの挨拶は、かしこまりすぎないのがコツ

はじまりの挨拶で伝えることは二つだけです。この日の趣旨と、集まってくれたことへのお礼。かしこまりすぎず、短くまとめるのが基本とされています。

そのまま使える例を挙げます。

「本日はお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。○○さんと私は、このたび結婚することになりました。今日は両家の親睦を深める場にできればと思っております。堅苦しくなりすぎず、皆さんでゆっくりお話しできればうれしいです。短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします」

言い換えの選択肢としては、冒頭を「本日はご多用のところ、ありがとうございます」にすると少し改まった調子になりますし、「お集まりいただき、ありがとうございます」と柔らかくすれば和やかな調子になります。結びも「よろしくお願いいたします」と「楽しい時間にできればと思います」で印象が変わります。会場の格に合わせて選んでください。

長さの目安は4文前後。原稿を作るなら手のひらサイズのメモに書き出し、当日は見ながら話しても構いません。読み上げることより、全員の顔を見て一言目を発することのほうが大切です。

家族紹介と結びの挨拶で、場が決まる

家族紹介は、新郎新婦がそれぞれ自分の家族を紹介するか、各家の代表者が紹介する形が一般的です。ここでパーソナルな部分も加えながら和やかに紹介できると、そのあとの歓談がぐっと楽になります。

効くのは、幼少期の話や面白いエピソードです。「父の趣味は釣りで、休みのたびに私を連れ回していました」というような一言があると、相手の親から「どちらで釣られるんですか」と会話が始まります。肩書きや職業だけを並べると、情報は伝わっても話は続きません。

気をつけたいのは、身内を紹介する際に卑下しすぎることです。「口下手な父でして」「何もできない母ですが」と謙遜を重ねると、相手側が反応に困ります。特徴を前向きに伝えるほうが、場は明るくなります。

結びの挨拶には、親への感謝を盛り込むのが定番です。「今日はこうして両家で集まる機会をつくれて、うれしく思っています。これまで育ててくれた両親に、あらためて感謝しています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」。この一言があるだけで、会全体の印象が締まります。

席順は上座・下座。迷ったら店の人に聞く

席順の基本は、入口から遠い席が上座、入口に近い席が下座です。ホテルの解説では、上座には敬意を表すべき方、下座にはお迎えする側が座るのがマナーとされ、顔合わせでは男性側の親族が上座、女性側が下座に座ると説明されています。

この配置の由来は、結納の際に男性側が女性側を訪ねる形が基本だったことにあります。訪ねる側がお客様、迎える側がホスト、という関係が席次に残っているわけです。

とはいえ、実際の部屋は入口の位置も机の形もさまざまで、判断に迷うことがあります。そんなときは、予約の際か当日に店の人へ「両家の顔合わせなのですが、上座はどちらになりますか」と聞くのが確実です。慶事の利用に慣れた店なら、案内してくれます。

また、家族が並ぶ配置にするか、ふたりを中心にするかでも印象が変わります。ふたりが並んで座り、その両隣にそれぞれの親という配置にすると、会話の橋渡しがしやすくなります。厳密な席次より、会話が生まれる配置を優先しても差し支えありません。

沈黙を防ぐ話題設計と、手土産の作法

残るは、当日の会話と手土産です。どちらも「事前に決めておけるもの」なので、準備しておけば当日は考えずに済みます。

自己紹介は人柄が伝わる内容を一つ添える

自己紹介では、名前や関係だけでなく、趣味や最近の出来事など、その人の人柄が伝わる内容を一つ添えます。ある会場の解説でも、そうした内容を盛り込むと「緊張気味だった場が和んで、その後の食事も楽しい時間になります」と説明されています。

人柄の情報が効くのは、それが会話のフックになるからです。「休日は家庭菜園をしています」と言えば、相手のどちらかが「うちも庭でトマトを」と拾ってくれる可能性が生まれます。情報を一つ置くたびに、会話の入口が一つ増えるわけです。

やりがちな失敗は、自己紹介が長くなりすぎること。全員分が長いと、それだけで会の前半が終わってしまいます。一人あたり数文で切り上げ、詳しい話は歓談に回すのがちょうどいい配分です。

親には、事前に「趣味とか最近の楽しみを一つ話してね」と伝えておきましょう。何を言えばいいかわからないまま当日を迎えると、名前と続柄だけで終わってしまいます。

盛り上がる話題と、避けたい4つの話題

話題選びの基本は、お互いの家族のこと、幼少期、地元の話です。特に、新郎新婦が生まれたときの話や幼少期の話を親から聞き出す流れは、両家とも自然に参加できて笑いも生まれやすい鉄板です。

一方で、避けておきたい話題もはっきりしています。

  • 愚痴や悪口——その場にいない人への悪口も含みます。聞かされた側は反応に困ります
  • 政治や宗教の話題——価値観が人それぞれで、意見が分かれると収拾がつかなくなります
  • 過去の恋愛の話——本人にも親にも気まずさが残ります
  • 相手の容姿をからかう冗談やネガティブなテーマ——不倫、倒産、事故といった話題は場の空気を重くします

準備のコツは、事前に両家の家族のプロフィールをふたりの間で共有し、共通点を見つけておくことです。同じ出身地、同じスポーツ、似た仕事——一つでも重なりがあれば、そこから話が伸びます。口下手な人がいても、話題さえ用意しておけば無言になりません。

Q 相手の親が自分の子どもを謙遜して下げるような発言をしたら、どう返せばいいですか?
A 強く同調するのは避け、きちんと話を聞いている態度を見せる程度にとどめるのが無難です。「本当に不器用で困ります」と言われて「そうなんですよ」と返すと、謙遜のつもりだった親が引っ込みがつかなくなります。うなずきながら聞き、そのうえで「私はそこが助かっています」と一言添えると、場が柔らかくなります。

手土産は3,000円〜5,000円。のしと渡し方を押さえる

手土産に明確な決まりはありませんが、用意しておいたほうが場が整います。相場は3,000円〜5,000円が中心です。品物としては和菓子のような「消えもの」が定番で、日持ちがして相手の負担にならないものが選ばれます。

避けたいのは、4本入りや4個入りの品物と、割れ物です。「4」は「死」を連想させるため数の面で避けられますし、割れ物は結婚にまつわる席では縁起の面で気にする人がいます。個数は、両家の人数で分けやすい数を選んでおくと親切です。

のしをつける場合、水引は結び切りを選びます。百貨店の解説でも、結婚を承諾しているのであれば水引は結び切りを選び、結婚に関する挨拶の場では蝶結びは避けたほうが無難とされています。蝶結びは何度でも結び直せることから繰り返しを願う場面に使う結び方で、一度きりであってほしい結婚の場には合わないと考えられているためです。

渡すタイミングは、両家の挨拶がそれぞれ終わり、席に通されて改めて挨拶を交わす際、着席する前がベストとされています。渡し方は、紙袋や風呂敷から必ず品物を取り出し、相手の正面に向くように持って差し出します。紙袋ごと渡すのは略式なので、屋外や立ち話の場面を除いては避けたほうが丁寧です。品物選びの考え方は、こちらで詳しくまとめています。

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まとめ|顔合わせは「先に決める」ほど当日が楽になる

💍 この記事の結論

顔合わせは儀式ではなく両家が親しくなる会食です。会場・服装の格・支払いの3つを先に決めれば、当日は落ち着いて臨めます。

✅ 要点チェック
  • ✔ 時期:挨拶後3ヶ月以内〜挙式6ヶ月前が目安
  • ✔ 会場:個室・中間地点・コース予約の3点で選ぶ
  • ✔ 費用:1人8,000円〜15,000円。支払いは事前に決める
  • ✔ 服装:会場を基準に、両家で格を揃える
  • ✔ 進行:誰が挨拶するかを先に決めて台本化する

顔合わせを控えて不安になるのは、決めることが多いからではなく、決める順番が見えないからです。日程と参加者、会場、費用と支払い、服装、進行と話題——この順に一つずつ片づけていけば、当日は座って話すだけの状態になります。結納にするか顔合わせにするかも、地域の慣習も、最後は両家の話し合いで決めるものですから、「こうしなければ」と身構える必要はありません。まずは今日、ふたりで日程候補を3つ書き出し、それぞれの親に同時に打診するところから始めてみてください。両家に同じタイミングで相談する——この一つの習慣が、これから続く結婚準備をずっと穏やかにしてくれます。

※本記事で紹介した相場や慣習は一般的な目安であり、地域や家によって考え方が異なる場合があります。会場の料金やプランの最新情報は、各施設の公式サイトでご確認ください。

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結婚式の教科書編集部です。テーマに関する基礎知識や選び方を、公式情報など確認できる情報をもとに編集しています。掲載後も定期的に見直し、変更があれば更新します。

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